CO2測定法の国際標準を取るという国策
日経にこんなニュースが載っていました。
今後伸びていく環境関係でで国際標準をとって世界をリードすれば、日本の技術を活かすことができ、さらには発言力も増すので、国策的に日本はCO2策定法を狙っているようです。
このあたりまで来ると、完全な戦略であり国家間の交渉ですね。
環境省はかなり国家間戦略を意識しているように見受けられます。

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CO2測定、世界共通に 政府、国連作業部会で提案へ
 
政府は主要産業の二酸化炭素(CO2)の排出やエネルギー消費の測定方法を世界各国で共通化するよう提案する。3月末からドイツのボンで開かれる国連の作業部会で表明する方針。各国・地域で測定方法にばらつきがあるままでは、公平な比較ができず、排出量の削減を巡る議論に障害となりかねないと判断した。

 2013年以降の温暖化ガス排出削減の国際枠組み(ポスト京都議定書)の交渉が本格化するなか、各国の排出量を比較する際に不可欠な具体的な基準作りを提案することで、交渉の主導権を確保することも狙う。CO2の排出を産業ごとにどう測定をするかを詳細に定め、各国間で公平に比較できるようにすることで、産業・分野別に排出削減を進める「セクター別アプローチ」にも取り組みやすくなる。(07:00)
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セクター別アプローチ」は、日本が2007年のインドネシアのCOP13で提唱した温室効果ガスの削減方法で、産業・運輸・家庭などの部門(セクター)ごとに削減可能量を定めるという手法だそうです。
セクター法は、日本のように既に効率のよいエネルギー利用をしている国にとっては有利に働くそうですが、それ以外の効率の悪い国には不利に働くため、国際社会では賛同を得られていないそうです。

つまり、このニュースのCO2測定方法を標準化すれば、セクター別での削減にも有利になるということなんですね。

なんとなく素人的には国別の排出目標とセクター別を、マトリックス化していけば、よいようにも思うのですが、そういうわけにもいかないのでしょうか。


安井至氏の日経エコロミーのコラムでは、セクター別の考え方は、国別では網羅できない発展途上国のCO2の削減に有効という見方をしています。結局、いくら先進国がCO2を削減しても、発展途上国でがんがんと鉄鋼業などでCO2を排出されてしまえば、あまり意味がないということですよね。
そのためには、発展途上国に技術提供するためのインセンティブが必要と述べています。

セクター別アプローチは日本のわがままか(08/06/04) 
インセンティブを組み込んだセクター別アプローチ、より具体的には、トップランナー制度を組み込んだセクター別アプローチを提案することが、日本という国が真の責任を果たすことであろう。



一方、エネルギー専門家でNPO環境エネルギー政策研究所の飯田哲也氏は日本は国際的に孤立しかねない戦略をとっていることを危惧しています。

国際的に孤立しかねない日本の温暖化対策にひそむ「罠」(08/12/24) 

冒頭のワークショップを締めくくるシンポジウムで、セクター別アプローチを手掛かりに国別目標値を考えるべきとする有馬純経済産業省審議官の報告に、マティアス・マハニヒ・ドイツ連邦環境省事務次官が噛みついた。日本が固執するのでキーワードとしては盛り込んだが、それは産業ごとの比較の指標などの目的であって、国別目標値と結びつける議論はありえない、というものだ。「一定の理解が得られた」と国内で伝えられるセクター別アプローチも、国際的な認識とは大きなギャップがあるようだ。
(略)
日本は、自らが陥っているこれらの「罠」を脱して、具体的な実質論において、実現に向けた戦略を練る必要がある。何といっても、日本は上流側の政策(炭素税、排出量取引、自然エネルギー拡大)も下流側の政策(住宅断熱化、交通の低炭素化など)も、まだ効果的な政策手段をほとんど何も導入していないのだから。

| 環境関連のニュースなど| 23:17 | comments(0) | trackbacks(0) |
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