b09008「次世代環境ビジネス」 投資家・起業家目線での環境ビジネス総覧 ☆☆☆
次世代環境ビジネス―成長を導き出す7つの戦略
次世代環境ビジネス―成長を導き出す7つの戦略
尾崎 弘之

ベンチャー・キャピタル出身の著者が書いただけあって、環境ビジネスと言いながら、環境への思いがつづられることもなく、投資先やベンチャービジネス立ち上げのための環境ビジネス案内の趣が強い。

ただ、日本では筆者も書いているように、環境の時代と言っても、アメリカのように環境系のベンチャーがどんどん起業していくような状況にはない。それは環境の技術をすべて大企業の中に内在させてしまっていて、そこから起業してみようという人が出てこないことにあるようだ。

だから、この本も環境ビジネスをエネルギー、自動車等を細かいところまで救いあげているにも関わらず、技術が実社会的でなくて、個人的に起業してみようというところから離れてしまっているようにも思える。

一方で、こうした環境ビジネスのニーズ、シーズを扱って、太陽光、太陽熱、風力、燃料電池、バイオ等をきちんと網羅した本もなかったように思う。この本を読めば、技術的にどういう問題があって、どこに可能性があるのかが、最先端レベル(ベンチャーに投資しようと思う投資家レベル)まで抑えることができるから、たいしたものだと思う。

これを読んでいて、エネルギーと自動車における日本のビジネス動向で問題となる点がよくわかってくる。
それぞれ、これまでの業界の中だけで考えてはいけない時代にさしかかっているのだが、各業界は権益を守ったり、新しい領域に出ていくのに躊躇しており、イノベーションのジレンマでひっくり返される可能性があるということだ。p.171
イノベーションのジレンマというのは、既にある一定の利益を上げている業界においては、思いきったコペルニクス的転回的なイノベーションを起こすことができないため、守るものがないベンチャーのほうがイノベーションを起こしてすべてをひっくり返すことができることを言うようだ。例えば、マイクロソフトに対してのオープンソースのリナックスという構図のことを指す。
つまり、自動車会社にとってみれば、今後プラグインの電気自動車や、バイオエタノールなどで走る自動車が出てきた場合、自動車業界は電機業界やその他の業界まで含んだ競争となるというわけだ。
エネルギーについても、スマートグリッドの考え方で発電プラントと消費者がネットワークによって連結して、需要と供給に無駄がなくなる時代がやってこようとしていること、あるいは様々なエネルギー源が増えてくると、これまでの電力会社やガス会社はひっくり返される可能性があるということだ。
エネルギーは特に\源此↓貯蔵・運搬、消費において、貯蔵・運搬に大きな非効率性があるという。本当はそこを改善しないといけないのに、そのままになっていて、環境負荷的に大きな問題と感じる。今後 銑がスマートグリッドで垂直統合されていくことになるという予測を筆者はしている。

かなりの情報が詰まっていて、環境ビジネス事典的な本のようにも思えた。

| 読書(環境)| 12:44 | comments(0) | trackbacks(0) |
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