b09013「エコイノベーション」 循環経済から持続可能経済へ
エコイノベーション―持続可能経済への挑戦
エコイノベーション―持続可能経済への挑戦
山本 良一,鈴木 淳史

大量生産・大量消費・大量廃棄の世「使い捨て経済」では限界があり、そこから3R(recycle,reuse,reduce)「循環経済」への移行を説くところは、他の環境マネジメントの書籍と同様だが、作者はさらに「持続可能経済」への移行の必要性を述べている。

「持続可能経済」は、脱温暖化、生物多様性の保全、貧困の解決を含んだもので、そのためにファクター10、ファクター20の考え方を紹介している。
これはワイツゼッカーとロビンズ夫妻の「ファクター4」をベースにしていて、世界人口の20%を占めるOECD諸国が資源エネルギーの80%を利用している現状の平等性を是正するために、OECD諸国が使用料を四分の一に減らすさなければならないという前提条件を設定し、そのためにはエネルギーの生産性(物質エネルギー集約度、製品性能)を4倍にする必要性を説いたものだ。
ファクター10はそれが10倍、20は20倍ということになる。
 環境影響=人口×GDP/人口×環境影響/GDP
とした場合に、2050年には1990年比でそれぞれ、2倍、5倍となることを踏まえると、環境影響/GDPを1/10にする必要があるとするのがファクター10である。
さらに、これまでの環境負荷分も取り戻すのがファクター20である。
単純に資源投入量を減らして、廃棄物を減らすだけでなく、製品をサービスに換えるという提言をしている。これは物を購買するのでなく、シェアや委託サービスを選ぶという方法だ。

ファクター10のような理論が数量面から細かに説明されているのが、この本の特徴である。論文からの引用などもあって、かなり学術的な根拠を示しているように思う。(逆にそこの理解をするのが大変で読み応えがある。)

最後には、エコイノベーションの国内事例を挙げている。

印象に残ったのは以下のもの。
・非営利活動法人スペースふうの「リユースカップレンタル」
・菜の花プロジェクトネットワークの「菜の花プロジェクト

・鹿島建設の「緑地遺産活用コンサルティング


ちなみに、鹿島建設のプロジェクトは僕が修士論文で10年前にやったGISを使った緑地評価手法と全く同じことをやっているようだ・・・。
なんだか口惜しいような・・・(ちょっと溜息)。
| 読書(環境)| 11:52 | comments(0) | trackbacks(0) |
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