b09031「シュンペーター ―孤高の経済学者」 時代を読み過ぎた経済学者 ☆☆
シュンペーター―孤高の経済学者 (岩波新書)
シュンペーター―孤高の経済学者 (岩波新書)
伊東 光晴,根井 雅弘

大学院の自主勉強会の指定本。
当日授業があって参加できないのだけど、本は読んでみました。

経済活動におけるイノベーションや景気循環の考え方を生み出したシュンペーターはケインズと同じ1883年に生まれた。
ケインズのマクロ経済学の理論が不況化において注目を浴びたのに対し、シュンペーターは若くして頭角を現しながら、ケインズほどの注目を浴びることはなかった。
また、離婚、死別と家庭生活においては苦しい時代も過ごしており、そういう意味合いで「孤高の経済学者」と副題をつけられているのだと思う。
20世紀はじめ、時代の終わりともいうべきウィーンで育ち、イギリスの上流階級で若くして刺激を受け、20代で大学教授となり、さらにはオーストリアの大蔵大臣、銀行頭取を30代で経験するという早熟ぶりである。さらにはアメリカにわたってハーバードで教鞭をとっている。
ここまでの英才ぶりなのに、ケインズのようになれなかったのは、彼が時代の先を読み過ぎていたところにもあったようだ。

彼の考え方をピックアップしておく。
ただ・・、理論を教科書的に把握するならば、この本を読むより、Wikiの説明文を理解するほうが手っ取り早いと思う。


<<過去五十年間の世界経済の外貌を変化させたものは、貯蓄や利用可能な労働量の増加そのものではなくて、その転用に他ならなかったのである。>>p.130
<<生産手段の転用は、銀行の信用創造によって、金融(ファイナンス)される>>

<<潜在的に豊かな社会において投資要因が弱い場合には、その潜在的な富にもかかわらず、有効需要の原理の作用によって社会は現実の産出量の減少を余儀なくされ、ついには、その潜在的な富にもかかわらず、社会はきわめて貧しくなる>>p.149

| 読書(経済学)| 22:19 | comments(0) | trackbacks(0) |
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