b10003「なぜ若者は保守化するのか」 冒険した若者に戻るところが用意されていない社会 ☆☆

山田昌弘氏の新刊だが、内容は週刊東洋経済での連載を一冊にしたこともあり、重複がかなり多い。
若者が保守化するのは、外部環境が大きく変わっているにも関わらず、組織の中ではいまだに高給の団塊世代が居座っており人事が硬直化してしまって、さらに人事慣行が終身雇用と新卒一括採用を崩さないために、若い人たちが組織の末端のポジションにさえつくのが大変になっている状況がある。新卒でも非正規雇用が増えている状況があり、20代の人の正社員率が低くなってしまっている。そのために、自分の親と同じような収入を得ているような男性を女性が見つけにくくなってしまっており、主婦で楽に暮らしたいという願望が強くなるという状況を生み出している。現実的に考えていけば、保守化するしかないということなのだ。

また、そうした中で自分の価値やアイデンティティを保つために、身体であったり、自分が大切にされる瞬間というものに、消費するという現象が起きている。

あとは、いつものようにメモ書き

<<職業や家族にアイデンティティを見いだすことが難しくなっている現在、社会学者のジグムント・バウマンは、「消費」と「身体」によって、アイデンティティを保つメカニズムが主流になると論じている。>>p.36

<<「絶望」という感情さえ個体が生き残るために発達してきたという議論を行ったのが、ランドルフ・ネッセという社会心理学者である。(略)目標の切り替えを促すのが絶望という感情の機能なのである。>>p.51

<<メイドカフェは(略)自分が大切にされているという幻想に浸る環境に対してお金を払っている。>>p.55

非正規雇用を減らすことで<<考えなければならないのは、フリーターの若者がいなくなった場合、フリーターがやっていた仕事は誰がやるのかという問題である。>>p.67

<<商品やサービスに付着したプラスアルファを消費するのが、ニューエコノミーの特徴である。プラスアルファの欲求は次のような特徴がある。
/靴靴ね澣瓩郎欷造ない。商品自体の賞味期限は長くとも、プラスアルファ部分はすぐに効用が低下する。つまり飽きられる。ビジネス側は、つねに新しいものを提供する必要がある。
▲廛薀好▲襯侫”分は、個性的である。(略)個性化した感性の中核にヒットしなければ、見向きもされない。
プラスアルファ部分の内容は、本人も事前にわからず、消費してはじめて満足を得る。(略)消費者は、このような商品やサービスが欲しいと思って求めているのではない。特定の商品に出会うことで、自分の内側に隠されていた感性が呼び覚まされ、それを消費して満足に至るのだ。

プラスアルファを作りだすために必要な能力とは三つのC、すなわち
/靴靴ぅ皀里篩箸濆腓錣擦鮃佑┐弔能力―創造力(Creativity)
∩蠎蠅何を欲しいかを察して引き出す能力ーコミュニケーション力(Communication)
新しい感性に訴え、「クール」であることを判断できる能力―美的センス(Cool)である。
こうした能力を持っていることが、ビジネスで成功する条件となりつつある。>>p.188


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