b10012「グローバリゼーション」 近代史におけるグローバリゼーションの整理 ☆☆
経済学の勉強会のために読んだ本。

グローバリゼーションというと、僕は1970年代以降にマクドナルドのようなファストフードやらマイクロソフト製品が世界中に広がっていったアメリカ化的なグローバリゼーションを思い浮かべるが、この本では現代におけるグローバリゼーションの現象や意味、問題を取り扱っていない。
この本の主題は、世界史上におけるグローバリゼーションの位置づけと整理ということになる。
以下は、その整理を自分なりにしたもの。




 ●世界史上のグローバリゼーションの整理

1648年の30年戦争(カトリック vs プロテスタント)後のウエストファリア条約にまで遡り、ここでそれまでの中世国家の特質(明確な国境が存在しない & ローマカトリック教会の強い権威) が解体されて、主権国家の成り立つ時代になった。
ウエストファリア以降は、/誓札蹇璽淞觜颪硫鯊里箸箸發膨觜颪再形成されなくなり、国境をもつ主権国家が成立し、政教分離した。
主権国家は国家間の勢力均衡によって、バランスをとった。

その後、1945年のブレトンウッズ体制で金と$の固定相場に移り、福祉国家で大きな政府が目指されるようになったのだが、これが変動相場に移って、市場にまかされるようになったことでグローバリゼーションが進むようになる。
これを推し進めた要因が、小さな政府を目指すフリードマンらの新自由主義であり、 実際にレーガン、サッチャー、中曽根さんがこれを取り入れようとした。また、金融の自由化やITの発達、情報社会化がこれに拍車をかけた。

ここにウエストファリア体制は変容し、
 ・構成主体の多元化(多国籍企業、IGO,INGO)
 ・ローカル、ナショナル、リージョナルという重層的構造
となっていき、国家の影が薄くなってきた。




この本が優れているのは、目の前の現象を追うのではなく、なぜその現象が生じているかを歴史からひも解き、各スケールでどのようにそれが生じていっているかを突き詰めたところにあるだろう。

勉強会では、グローバリゼーションが起き、日本の相対的地位が低下している現在を顧みて、では今後どうしたらよいのかを話し合った。

近代史の中で、グローバリゼーションを考えることができたのはよい機会だった。
一方で、現象を再度捉えなおしたい気持ちもあったかな。

| 読書(経済学)| 23:57 | comments(0) | trackbacks(0) |
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