m10004「月に囚われた男」 我思う、・・・されど我ありとは言い難し ★★★



恵比寿でダンカン・ジョーンズの「月に囚われた男」。
近未来の月で企業に雇われて鉱石堀りに従事する宇宙飛行士が主人公。
このミッションの大変なところは、一人だけで3年間、月の基地で鉱石堀りに明け暮れなければならず、人とコミュニケーションを図ることが全くできないこと。
さらに、地球との直接コミュニケーションまでもが機器が故障してできないという設定。
妻とはビデオレターでやりとりするしかない。
孤独に苦しむ話なのかと思っていたら、そうではなかった。もっと深かった。

この映画は、自我を問う映画になっている。
デカルトは、我思う故に我あり、として自我を確認した。
しかし、この映画は我が思っても我ありと断定しきれないところに問題がある。
一体、自分は何者なのか、何のために生きているのか、もし自分のよりどころである記憶が自分のものでなければ自分の感情は一体なんなのか。
こんなことに主人公は苦しむ。

登場人物は極めて少ない。そして設定は宇宙基地とその周辺のみ、ということで処女作で予算は極めて少ない中で、この監督はそれを逆手に利用して、SF映画なのにシンプルにしてしまっている。余計なものが出てこない分、主題は明確になってくる。音楽もまたよしということで、次回作も楽しみ。

| 映画| 20:07 | comments(2) | trackbacks(0) |
Comment
(#^.^#)↑拝見しました!!

実際に見てみたくなりました。

文章を読んでいても興味を持ったのですが。。。恵比寿で上映している映画なのでしょうか?
(^^色々とご存じなのですね。)
Posted by: chicchi |at: 2010/04/11 7:01 PM


恵比寿や川崎で公開している映画ですよ。
人気が出れば、公開する映画館も増えてくるのかもしれません。
デヴィット・ボウイの息子さんの第一作目とのことです。
Posted by: パキラ☆ |at: 2010/04/12 12:54 AM










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