b10013「人間の器量」 過去の器量の大きな人を懐かしむ本 ☆
福田和也さんの「人間の器量」を勉強会用に読んだ。
一読して、あまり自分には面白く思えず、多忙極まりなかったというのもあるけれど、結局勉強会にも足を運ばなかった。

現代の日本において、戦前にいたようなスケール(器量)の大きな人がいなくなったことを嘆き、過去の人を懐かしむという構成になっている。
スケールが大きい人がいなくなったのには、それを社会が求めなくなったからで、そうした人がたとえいても社会において脚光を浴びなくなったからだと僕は思う。
少なくとも組織の中では、組織を逸脱してしまうような人はそこから出されてしまうということがあるのではなないか。
また、社会全体としても社会の定規からはみだしている人を叩き、貶める傾向が強いと思う。
そうした社会に問題があるのであって、教育が問題であるという福田さんの主張は、教育が社会のニーズに従ってなされている以上、二次的な問題を扱っているようにしか思えなかったわけです。

序盤からそんな感じで、それでも薄い本なので全て読んでみたのですが、日々の仕事でのきりきり舞いで(特に社会の定規に当てはまることに対して)疲れていた夜にこれを読んでいると、これはこれでちょっとした慰み物となりました。この本は、その定規にこだわらなかった人を称賛しているからです。作者も想像しなかった副産物的効果なわけです。

勝ち負けを度外視して虚心坦懐を心がけるべきだという勝海舟の言葉や、宮本常一の父親の「先をいそぐことはない。後からゆっくりついていけ」という言葉が心に残りました。
| 読書(その他)| 11:33 | comments(0) | trackbacks(0) |
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