m11003「シングルマン」 生の極致、美の極致 ★★★

土曜日に下高井戸シネマでトム・フォードの「シングルマン」を観た。

まったくノーチェックだったのだが、勝手に敬愛している「BLOG IN PREPARATION」で紹介されている記事を読んで、you tubeでチェックしたら、映像の美しさにこれは見なきゃとなった。

トムフォードの美的感覚には、最初から最後まで恐れ入る。
スローモーションでの映像や、相手の瞳の奥に何かを感じ取る感覚には、身震いを覚える。
もし、こんな感覚で毎日を過ごしているのだったら、その感覚の喜びよりもむしろ苦しみのほうが大きくなってしまうだろう。
主人公にとっては、このような素晴らしい感覚が残っていてもなお、それ以前の満たされた情愛を失ったことへの喪失感のほうが大きい。
死に装束まで用意して、すべてを美のままに葬り去ろうとする潔さは、日本の切腹的な美しさに相通じるものがある。

しかし、最後の最後、死を目前にして、感じ取った生を貫く感覚への興奮と高ぶり。
海へ飛び込むときに感じる生への発露。
すべての感覚がクリアになって、これならば彼は生きられると思うのだが、運命とはなかなか自分の思うどおりにはいかないものですね。

なんとも素晴らしい映画を見ました。

| 映画| 22:25 | comments(0) | trackbacks(0) |
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