最近読んだ本と映画のメモ

 最近読んだ本と映画のメモ。

○本
・b11003「旅をする木」星野道夫(文春文庫) ★★★
短編エッセイから成りたつ本だが、一つ一つの話の比重がとてもある。星野さんの生き方が自然に対して真摯でかつ温かいまなざしをもっているから、それがなせるのだろう。
この本を読んでいると、ザックにテントとシュラフを詰め込んで、誰も行かないような原始林が荒野でも旅したい気持ちになるね。
もっと早く出会ってもよい本だった。
そしたら、僕の人生は星野さんからもっといろんな影響を受けていただろう。

・b11002「クォンタム・ファミリーズ」東浩紀(新潮社) ★★
I君に勧められて読んだ本。村上春樹の「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」を下敷きに、世界の二重構造化が科学的に証明される近未来を舞台にしたSF。
発想は面白いが、やや小説世界の構造を気にかけ過ぎて、主題がそれより弱くなっていた感もある。また、この量子力学?の科学を駆使した世界の構造と、度重なるタイムスリップに読者が置き去りにされるような感もある。
ただ、この小説でのメッセージは、今の世界を精いっぱい生きていくことが大事であるということ。つまりは、ありえたかもしれない世界を後悔するのではなくて、今の現状を受け入れつつ、そこから最善の道を模索していくことこそが重要だということ。

・b11001「ストーリーとしての競争戦略」楠木建(東洋経済新報社)★★★
経営学の本としては、随分思いのたけをつぎ込んだ本のように思える。
素晴らしい戦略は人に話したくなるようなストーリーをもつものだ、というのは確かだろう。
よい戦略は単なる思いつきではなく、戦略全体できちんと整合性がとれていて、一見不合理な点も、戦略全体でみれば合理的なのだという点が面白かった。
人真似ではなく、自分の頭で考えて論理矛盾を起こさないようにすることが大切だと思ったよ。


○映画
・m11008「somewhere」ソフィア・コッポラ ★★★
 冒頭のいくぶん退屈な、スポーツカーが円状のトラックを何度もまわる映像。
 一見優雅そうに見えるけれど、そうした回転には何の意味性もないことを意味させていた。
 主人公はリッチな生活を送る俳優。お金にも物にも名誉にも女性にも、すべてにおいて不自由なく生きているのだが、その生活は早送りして見ていけば、何かの意味性を有していない。生きること自体に信念を感じられず、ただ欲望に従って日々を送っているに過ぎない。(ただ、この主人公のよいところは決して悲観にはならず極めて楽観的なことだ。よくも悪くも楽観ということだ。)
 そうした生活を再度見つめ直すきっかけを与えたのが11歳の娘とのひととき。彼にとって、娘と過ごす時間が他のどんな時間よりも愛しく大切になる。そこでようやく、スポーツカーで同じ円を廻り続けることに疑問をもちはじめ、自分はからっぽなんじゃないかということに思い至る。
 誰にでも理解してもらえる映画じゃないけど、でも確実に人の人生を見返すことのきっかけを与えると思う。そして、大事な人との時間を大切にしたいと思わせる映画である。

・m11007「ミツバチの羽音と地球の回転」★★★
  感想は⇒http://blog.pitarafarm.com/?eid=62

・m11006「180° SOUTH(ワンエイティ・サウス)」★★
  感想は⇒http://blog.pitarafarm.com/?eid=56

・m11005「フードインク」★★
 アメリカにおいてトウモロコシが、あらゆる食糧の下味となるコーンスターチやハンバーガー等のもとになる肉牛等の家畜の飼料として利用されていて、それが低所得者層の糖尿病などを招いていることをわかりやすく描いた作品。トウモロコシは、農薬を大量に使った大規模栽培化に向かって、まるで工場のように生産されていく。そうした食糧生産と食糧供給のシステムが壊してしまったものを明らかにする。

・m11002「ベルヴィル・ランデブー」(再)★★

・m11001 「キング・コーン」★★
 若い二人の青年がトウモロコシ大規模生産を体験していくなかで、アメリカの食が偏った方向に進んでいることを暗に告発したドキュメンタリー。


| 日々の泡| 23:19 | comments(0) | trackbacks(0) |
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