「TVピープル」 個人主義も楽じゃない
久しぶりに村上春樹の「TVピープル」 。

・TVピープル
主人公の僕は外部との間にフィルターをつくって生活しているけど、そうした生活が臨界点にきて、しかるべくして、フィルターを打ち破ってきたのがTVピープルなのではないのかな。
だから僕にとっては異質だけど、外部にとっては異質ではない。
しかし、僕はそれに対して、抵抗も何もせず、最後には外部の中に飲み込まれてしまう。
村上春樹さんはアメリカ文学の影響を強く受けて、アメリカスタイルの個人主義と消費生活を享受されてきたのだろうけど、日本にも消費生活が導入されても個人主義とまではいかず、そのギャップを描いたのがこの作品じゃないかな。


この短編集の共通点は、「我らの時代のフォークロア」や「加納クレタ」や「眠り」といった興味深い作品にもあるように、累々と積み上げてきた自分の存在が崩壊する危うさ、を描いているようにも思う。
日本的な社会の規範のようなものから逸脱して個人主義に走ったときに、社会やその社会に属している人から、しっぺ返しを返される可能性があること。それによって、自分の存在すらも揺らぐ可能性のあること。
そんなことに思いをめぐらすこともできる。

TVピープル
TVピープル
村上 春樹
| 読書(小説)| 13:27 | comments(0) | trackbacks(1) |
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作家1949年1月12日生まれ京都生まれ、兵庫県芦屋市育ちA型、やぎ座身長168cm、体重60kg両親は、学校の先生早稲田大学第一文学部演劇科卒業(卒業するまで7年間在籍)国分寺でジャズ喫茶「ピーターキャット」を数年間経営。29歳の時に「風の歌を聴け」で作家デビュー。名
一期一会 | at: 2006/04/24 7:08 AM

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