b08059「マイクロソフトでは出会えなかった天職」 世界を変えるためには、まず、飛び込んでみること ☆☆☆
マイクロソフトでは出会えなかった天職 僕はこうして社会起業家になった
マイクロソフトでは出会えなかった天職 僕はこうして社会起業家になった
ジョン ウッド,矢羽野薫

ネパールを手始めとしてベトナムやスリランカなどに主に図書館の設置など教育面での支援を行なっている非営利団体のルーム・トゥー・リードの立ち上げから現在の運営まで、代表のジョン・ウッド氏が書いている。
文章は平易でわかりやすく、読みやすい。
こうした社会起業家の書かれているものというのは、割と率直に物を語る方が多いようで、この筆者も同じだった。
マイクロソフトで地位と高給とやりがいのある仕事があったのにも関わらず、それを投げ出して、ネパールでの本運びの活動に従事していく前半の思い切りはすごい。
ものすごいエネルギーと充実感がびんびんと伝わってくる。

<<世界を変える手助けをするために自分の人生を少し変えてみようと思っているなら、僕の心のアドバイスはひとつ―考えることに時間をかけすぎず、飛び込んでみること。
(略)
 最大のリスクは、たくさんの人が、あなたを説得して夢をあきらめさせようとすることだ。世の中には、うまくいかない理由をあげることが大好きな人が多すぎて、「応援しているよ」と励ましてくれる人が少なすぎる。一人で考える時間が長いほど、否定的な力に引き寄せられて取り込まれやすくなる。>>p.247


この本は、社会起業家として活動する際の心構えや方法的なところも紹介しているので、単に夢をかなえるというストーリーの面白さだけでなく、参考になるところも多々ある。ジョン・ウッド氏の場合は、マイクロソフトでの仕事観が非常に役立っているようだ。

<<マイクロソフトでは、「大きく行け、それができなければ家に帰れ」といわれていた。これこそ、何か変化を起こしたいすべての人に送るアドバイスの核心だ。(略)大きく考えれば、目標はおのずと実現する。大胆な目標は人びとを引きつけるからだ。>>p.139

<<前向きで積極的な力は、この宇宙でつねに暗闇と虚無の力を打ち破る。僕たちはただ、意志をもった人が行動を起こす場所を提供すればいいだけだ。>>p.157

<<結果最重視の姿勢は、生まれたばかりのルーム・トゥー・リードに導入したいと思ったマイクロソフト文化のひとつだ。(略)
 ルーム・トゥー・リードを差別化するひとつの方法として僕が考えたのは、実際の成果を報告し、新しい情報をこまめに伝えることだ。「やろうと思っていること」を話すのではなく、やってきたことを話そう。>>p.160

<<マイクロソフトのまねをしたいと思う三つ目の組織文化は、(略)具体的な数字に基づくことだ。すべては数字に置き換えることができ、すべての管理職は自分の仕事に関する数字をひとつもらさず精査すること。>>p.164


そして、こうした非営利の団体を運営する場合には、資金調達力がどんなに必要なことなのかも出てくる。きれいごとを並べても、お金がなければ実際には何もできないということである。
ルーム・トゥー・リードでは、一人の富裕者から資金を集めるのではなく、様々な人から資金を集めて、皆で協力しあっていくことをモットーとしている。特に、その局面で、現地の人も巻き込んでいくことが大事なこととしている。

<<いちばん大切なことは、貧しい人も自分で何とかする力を持っていて、従来の援助のモデルに頼るのではなく自分たちで道を切り開けるということを、グラミン銀行のビジネスモデルが理解していたことだ。>>p.178
グラミン銀行のビジネスモデルと同様に、ルーム・トゥー・リードもビジネスモデルを有していたことになる。


★Room to Read の日本チャプターHP
http://www.roomtoread.org/involvement/chapters/japan/index.html
| 読書(社会起業家)| 11:39 | comments(0) | trackbacks(1) |
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